「ベルリッツキッズは英語のレッスンをちゃんとやるのか?」
「イーオンキッズと何が違うのか?」
などと子供のために英語教育を検討しているのではないでしょうか?ベルリッツキッズの月謝は若干高いですが、歌や踊りのレッスンではなく、英語の会話トレーニングをしっかり行います。それにより「外国人に慣れる」「発音が良くなる」効果はありますので、他の大手のグループレッスンよりはおススメです。
しかし、それだけでは英語を話せるようにはならないので、あくまで小さい子の「英語の入口」と考えるべきでしょう。本日は元業界人の筆者が、ベルリッツキッズについて詳しく解説します。
ベルリッツキッズは、イーオンキッズより質は上だが、ベルリッツやGABAのマンツーマンレッスンよりは効果がない。
ベルリッツキッズを検討している人は、おそらく地域の英会話教室か、イーオンキッズも合わせて検討している人がほとんどでしょう。なぜならベルリッツキッズもイーオンキッズも「外国人教師によるグループレッスンOR少人数レッスン」であり、このカテゴリーは大手だと2社しかないからです。※イーオンキッズにも日本人教師のコースはあります。
◆他の大手子供向け英会話教室
・ECCジュニアは日本人講師
・ベネッセ英語教室は日本人教師
・GABAキッズはマンツーマンレッスンで高い
・COCO塾ジュニアは日本人講師と外国人教師の併用
つまり、英語を身につけるという意味でのレッスンの質の高さは下記のようになります
◆レッスンの質の高さ(月謝の高さとも言えます)
1位:留学 OR インターナショナルスクール(英会話スクールではありませんが参考に)
2位:マンツーマンレッスン(ベルリッツ・GABA等)
3位:ベルリッツキッズ(2~3人の少人数レッスン)
4位:イーオンキッズ(外国人教師の5~8人のグループレッスン)
5位:COCO塾ジュニア(日本人講師と外国人教師の併用)
6位:ECCジュニア または ベネッセ子供英語教室
しかし、この中で英語を身につける要素があるのは1位~3位までと言わざるを得ません。なぜなら4位以下は、英語の「ダンス」や「歌」などの要素が多く、または日本人教師による読み書きがメインだからです。
現在、日本人の多くが英語を話せません。それは東大卒だったとしてもです。ですから、小さいころから日本人教師のもとで読み書きを行っても英語は身に付きません。
英語を身につけるには、実際に英語で外国人と会話の時間を増やしていくべきで、帰国子女に英語が話せる人が多いのは、外国人との英語での実践時間が長いためなのです。
ベルリッツキッズの費用は約15,000円(税込み)で、他のスクールよりは高めだが費用対効果は最も良い
まずは、他の大手の子供向け英会話スクールと月謝を比べてみましょう。1
◆月謝比較
・ECCジュニアやベネッセ英語教室、COCO塾ジュニアは6,000~8,000円程度
・イーオンキッズの外国人によるグループレッスンは10,000円程度
・ベルリッツキッズは15,000円程度
どの教室はだいたい週1回程度の通学ですから、ベルリッツキッズは金額は高めと言えます。しかし、費用対効果の面では、ベルリッツキッズが最も安いと考えます。最新の料金については、下記の公式サイトにて確認してみてください。
その理由は次のベルリッツキッズの特徴で解説します。
ベルリッツキッズの3つの特徴
ベルリッツキッズを検討している人にとって「イーオンキッズ」や「地元の子供英会話教室」と何が違うのでしょうか?以下の3つの違いがあります。
①少人数レッスン
②内容は実践的な英会話トレーニング
③教師が毎回違う
それぞれ解説していきます。
ベルリッツキッズの特徴①「2~3人の少人数レッスン」
「2~3人の少人数レッスンの何が特徴なのか?普通じゃない?」と思われるかもしれませんが、それは素人の考えです。なぜなら英会話事業は当然黒字にしなくてはなりません。
外国人教師にも1レッスンあたり5,000円程度のコストがかかります。これを月に直すと、グループレッスンや少人数レッスンは大抵は週に一回なので20,000円のコストがかかります。イーオンキッズの場合は月謝が約10,000円ですから、5人のグループレッスンなら、
50,000円(5人の生徒)-20,000円(教師コスト)=30,000円(英会話スクールの利益)
差額の30,000円が粗利となるのです。ですから英会話スクールのビジネスモデルは、グループレッスンの場合は、少なくとも5人以上の生徒で行うほうが儲かるのですが、月謝が1万円程度だと3人未満では、採算ラインギリギリのために開講することができません。
しかし、ベルリッツキッズは月謝を約15,000円(税込)にすることで、なんとか採算ラインにあわせているのです。月謝は10,000円を超えるとママさんたちも抵抗があるのですが、そこはグローバル企業のベルリッツブランドがあるために、この値段が可能なので、他の英会話スクールは真似ができません。
そして、ベルリッツのメイン顧客は大人のビジネスマンのため忙しいのは夜や土日なので、平日の昼は教師も部屋もガラ空きになり、利益率が少ない2~3人の少人数であってもレッスンが可能なのです。
さすがに8人のグループレッスンですと「明るい子」「アクティブな子」ばかりが先生と話すため、「控え目な子」は、あまり英語を話す機会がないのは必然ですが、2~3人程度であれば、全員が先生とそれなりに英語で会話する機会が確保されます。
つまり月謝約15,000円(税込)というのは、高いように見えますが、費用対効果を考えると結構安い金額なのです。
ベルリッツキッズの特徴②外国人教師との「実践的な英会話のトレーニング」だから「歌や踊り」などないこと
4歳~5歳のレッスンだと、多くの子供英語教室は「歌」と「ダンス」を取り入れて楽しく英語を覚えましょう!というコンセプトで学習させることが多いのですが、教育のプロの私から見ると「無駄」です。
語学は人と人とのコミュニケーションという実践を経てでしか、会話のトレーニングにはならず、全員で英語の歌を歌っても英語を話せるようにはなりません。子供は楽しいだけで、大人になって英語が話せるようになることと関係がありません。
その点、ベルリッツキッズは、ベルリッツのビジネスマン用のレッスンと同じメソッドですから、教材が子供向けなだけで、完全に会話のトレーニングで、子供に外国人教師に向かって、話させます。
この点から考えても、少人数・グループレッスンで、外国人と対話のトレーニングを行う英会話レッスンを行う子供向け大手英会話スクールはベルリッツキッズに限られます。
ベルリッツキッズの特徴③教師が毎回違うこと!
英会話業界では「あるある」なのですが、いくら相性の良い教師だからといって、その教師とばかり英語で話していると「他の外国人の言っていることが理解できなかったり」することがよくあります。
なぜなら良い教師ほど、レベルを落としてゆっくり、わかりやすいフレーズで英語を話すため、その教師にしか通じない英語になってしまうのです。それは子供の英会話の世界でも同じことです。同じ教師ばかりだと、他の外国人の話がわからないケースがたびたびあるのです。
ベルリッツキッズというよりは、ベルリッツメソッドになるのですが、毎回違う教師が出てくるために、否が応でも聞き取る英語の範囲が広くなります。ベルリッツの教師にはネイティブもいれば、ヨーロッパ系・アジア系のノンネイティブまで教師のバックグラウンドは様々です。
そのため、いろんな英語に接することができるのです。ただ、実際のところは「良い教師」を指名する受講生もいるのですが、ベルリッツキッズでは指名することはできません。
ベルリッツキッズの教師の質は「度重なる選抜と研修」を受けているので、ある程度高い
ベルリッツキッズに限らず、ベルリッツの場合は他の大手英会話スクールと比べて、教室の質はある程度担保されています。
なぜなら、ベルリッツの教師は入社前2週間の研修を受けます。そしてさらに、研修を受けた全員が教師に採用されるのではなく、選抜が行われます。選抜された教師にも研修があります。
ベルリッツキッズの教師は、大人の英会話教師で実績を積んだあとに、キッズ担当としてアサインされます(一部の教師だけです)。それからキッズ専門のトレーナーが青山本社におり、そこでさらにキッズ用のトレーニングが本社で行われ、この研修をパスした方が、ベルリッツキッズの教師になれます。
他の大手英会話スクールよりも明らかに差別化が行われているのも、ベルリッツの特徴と言えるでしょう。
ベルリッツキッズの教材はグローバルで多様な教材が作られている
ベルリッツキッズの教材は日本独自のものではなく、アメリカのプリンストン本社で作られており、時代に合わせてアップデートされています。
世界中で共通の教材を使うので、グローバルの専門の部門が作成しており、そのため、ベルリッツキッズの教材は「年齢」に応じて「レベル分け」されており、ここまで教材が充実しているキッズ教材は英会話スクールではベルリッツキッズだけだと思います。
通常、4歳でも英語力の高い子がいた場合は、4歳用のレベルの高い教材がないために、例えば小学2年生用など上級生向けの教材で対応する英会話スクールがほとんどですが、それだと、教材の内容が小学生向きなのでどうしても4歳児には興味が持てない内容になってしまいます。
ベルリッツキッズの教材は同じ4歳用でも「レベル分け」されているので、「英語が初めて」の子から「外国で生まれた」子までの幅広い教材ラインナップがあるのが魅力的です。
ベルリッツの教師はどんな感じか?「ハリウッドスター」のような外国人はあまりいません。
ベルリッツの電車広告をときどき見かけると思います。そこにはハリウッドスターのような20~30代の男女がビジネスシーンで活躍している様子が撮影されていますが、それらは「モデル」か「全国の教師から選抜したイケメンか美女」のどちらかで、そんなカッコいい教師はあまりいません。
アメリカ人からヨーロッパ系、アジア系、オーストラリア人など国籍も性別も様々です。
余談ですが、現在は「ライザップ系の短期英会話学習」が流行っており、そこでの採用要件で一番に求められるのは「ルックス」です。なぜなら学生側もいかにも「外国人」といったカッコいい容姿を潜在的に求めており、事実そういう先生からはクレームも少ないので、イケメン・美女の教師は高級で雇われております。
ベルリッツ・キッズで英語を話せるレベルになるのか?
ベルリッツ・キッズだけでは英語は話せるようになりません。残念ながら週に1回、40分間のレッスンだけがんばっても、なかなか話せるようにはなりません。ただし外国人と会話のトレーニングを徹底するので、1年以上通えば、
「発音がよくなった」
「外国人相手でも堂々とするようになった」
「テレビに出てくる外国人の簡単な英語ならなんとか理解している」
というくらいは期待ができます。ただし、本気で子供を英語を話せるようにしたいとすれば、マンツーマンレッスンが必要です。
ただ、あまりに小さい子はレッスンに飽きてしまうこともあるので、小さい頃は他の子と一緒に通わせる形がよく、ある程度大きくなったら、マンツーマンレッスンやオンラインレッスンにしても良いと思います。
ベルリッツキッズのライバルはどこか?「イーオンキッズ」です
ベルリッツキッズのライバルはイーオンキッズです。
実際にイーオンキッズとベルリッツ・キッズを比較検討する方が多く、踊りと歌のイーオンキッズでは物足りないというお母様が、ベルリッツ・キッズに鞍替えするケースが多々あります。月謝もイーオンキッズが約10,000円なのに対して、ベルリッツキッズは約15,000円ですから、少しがんばれば届く範囲です。
ちなみに大人の英会話としてのベルリッツのライバルはGABAです。しかし、ベルリッツキッズのライバルでGABAキッズが語られることはありません。なぜなら、GABAはマンツーマンレッスンしか提供しておらず、1レッスンだけで6,000円以上しますから、比較対象にならないのです。
ベルリッツの教室は「個室」ですので、マンツーマンレッスンもグループレッスンの両方を提供していますが、GABAには個室がないため、グループレッスンの提供ができません。ですから子供の英会話もマンツーマンレッスンしか提供できないのがGABAキッズの弱みです。
ベルリッツの社員やスタッフやカウンセラーは?大人しい人が多く、年齢層は高め。若いスタッフの離職率は高い。
ベルリッツはサービス業です。そのため社員の給与は高くありません。また「ベルリッツ 社員評判」などで出てくる声を読めばわかるのですが、離職率が結構高いことがわかります。
一つは給与がサービス業のため低いこと、もう一つはベネッセの子会社のために、ベルリッツの幹部は、ほぼベネッセ出身者であり、ベルリッツで出世して幹部になることはかなり困難です。そのため能力の高い若いスタッフは、売り手市場でもあることから他業種に転職した方が待遇が良く、離職者が後を絶ちません。
結果、可もなく不可もなくという大人し目の年齢層の高いスタッフが残るというスパイラルに陥っているのがベルリッツです。ベルリッツについては下記の記事で詳しく記述してあるので、下記の記事をご覧ください。
ベルリッツの教室は?上大岡教師や表参道などは新しいが、赤坂など古いところもある
ベルリッツの教室は「新しい綺麗な教室」もあれば、「古い教室」もあり、様々です。なぜならベルリッツは日本においても歴史が古いために、教室は様々です。ただ、ホームページを見ればある程度雰囲気がわかります。
また、ベルリッツ・キッズを提供していない教室もあります。例えば「大手町教室」などはビジネス街のためキッズ教室がありません。ご自身のお住まいと近い教室は、ベルリッツキッズの公式サイトで確認してみてください。
ベルリッツキッズの注意点は「クラスが開講するか?」
では、ベルリッツキッズに入会するとしても、もう一つ注意があります。最低2名以上ないとクラスが開講できないのです。こればかりは仕方がありません。
ベルリッツキッズのまとめ
元業界人が書いた記事で、信ぴょう性は読んでいただければわかると思います。ベルリッツキッズは、月謝15,000円と少し高いですが、歌や踊りでごまかしたレッスンではないので、それなりの効果が見込めるでしょう。
随時、キャンペーンもやっており、入学金が半額だったり全額OFFであることがありますので、事前にベルリッツキッズのホームページで確認しておきましょう。