「ガリバーの買取価格は高いの?」
「ガリバーの販売は大丈夫?アフターフォローはどうなの?」
「ガリバーの社風、給与待遇はどうなの?」
など、長い間中古車買取業界を引っ張ってきたガリバーの評判はどのようなものなのでしょうか。
実はガリバーのネット上での評判はよくありません。
評判が悪い理由は大きく下記5つです。
① 初回の買取金額提示が安い
② 販売価格が高い
③ 購入時の説明が不十分
④ 諸費用が高い
⑤ 購入後のアフターフォローが不十分
一方、ガリバーには他社に先駆けて人工知能(AI)技術を活用したり、定額で車乗り放題サービス「NOREL」という業界にない新しいサービスを展開したりと、新しいサービスや技術を常に模索する企業風土があります。
本日は、元業界人の筆者がガリバーの評判について、解説いたします。
ガリバーの評判が悪い5つの理由
知名度・規模とともに抜群であるガリバーですが、ネット上での評判が悪い理由は主に下記5つの理由からです。
評判の悪い理由① 初回の買取金額提示が安い
ガリバーは全国の主要都市に店舗を展開しており、知名度・認知度が抜群のため、車の売却を考えている方が真っ先にガリバーの店舗に訪問することが多いです。
その時に提示される買取金額の提示が安いという口コミが多く、ネット上での評判が悪いです。つまり、1社目での査定時では様子見の安価な提示が多く、足元を見られているのでは?という声があるということです。
そのため、「ビッグモーター」や「カーセブン」などの他社の査定を受けた後に、ガリバーの査定を受けたほうが良いです。
他社と競合になると金額を、上乗せしてくることが多いです。WOW!TOWNやガリバーアウトレットの販売店ですぐに売れそうな車の場合は、より高い金額を提示してきます。
ガリバーと合わせて、ビッグモーターやカーセブンを比較する際は、カーセンサーネットを利用すると簡単に査定を申し込むことができます。
大手買取店だけではなく、自宅近くの買取店も簡単に検索し、申込することができるため売却を考えている方にはおすすめできます。
◆加盟店数ナンバー1のカーセンサーネット
評判の悪い理由② 販売価格が高い
ガリバーの販売価格は他の中古車販売店に比べて高めです。
販売価格が高めな主な理由は、ユーザーから買い取ってすぐの車を扱っているためです。
通常、中古車販売店ではオートオークションで仕入れるため、長期間利用されていない車や、前のオーナーの素性がわからない車が多いとされ、ユーザーから買い取ってすぐの車のほうが新鮮度が高く価値があると業界では考えられています。
しかし、実際には、ユーザーから買い取ってすぐの車とオートオークションで仕入れた車に大差はありません。
ガリバーが販売価格を高めに設定している理由は、単なる安売りはしないというガリバーのブランド戦略のひとつであり、ユーザーからすると不満の声があります。
また、ガリバーでは入庫時の点検や内外装のクリーニングが全車実施済ということをウリにしていますが、近年ではどこの中古車販売店でも実施していることですので、ガリバーだけのメリットとはいえません。
評判の悪い理由③ 購入時の説明が不十分
ガリバーは全国約550の各店舗で販売を行っていますが、ほとんどの店舗は買取が主の店舗であり、在庫が20~30台程度と少ないです。
そのため、他店の在庫を画像で確認しながら購入することがほとんどですが、その際の説明が十分でないことが多いです。
具体的には、車のキズや内装の状態についての説明が十分でなく、『思っていたよりもキズが多かった』とか、『内装の汚れがひどかった』などのケースがあります。
ガリバーで車を購入する際は、WOW!TOWNやガリバーアウトレットなどの大型販売店で直接車を確認するか、店舗に在庫として置いてある車を購入することをおすすめします。
評判の悪い理由④ 諸費用が高い
ガリバーの諸費用は、他の中古車販売店に比べて高めです。
主な項目は下記になります。
名義変更費用 4万6,000円
納車費用 2万8,000円
10年保証費用 7万円~10万円(車種により前後)
※国産車 2019年3月現在
納車費用とは、納車時の洗車や手続きに係る費用ですが、他社では無料の場合が多いです。
10年保証はガリバーがウリにしている長期の保証ですが、『2年毎の車検をガリバーで受ける必要がある』とか、『保証期間2年目以降は1万円の免責がある(1万円は払わなければならない)』という注意点があります。
また、ガリバーでローンを組む場合の金利は9.8%と高めです。
銀行や信用金庫などの金利の安い自動車ローン(金利3%程度)と比べると、利息が大きく変わってきます。例えば100万円を6年(72回)で組むと、金利3.0%と9.8%では下記のように約23万円も差が出てきます。
金利 | 3.0% | 9.8% |
利息 | 93,945円 | 326,610円 |
差額 | 232,665円 |
※100万円72回払い仮定
ガリバーでローンを組むメリットとしては、営業スタッフが手続きを全て行ってくれるため労力が少ないという点がありますが、支払総額を安くするには金利の安い自動車ローンを選択したほうが良いです。
金利の安い自動車ローンで評判が良いのは、損害保険ジャパン日本興亜が提供している【ジャパンダ・ネットマイカーローン】です。
金利が1.9%~2.85%(審査によります)と銀行並みに安く、手続きもネット上で簡単にできるということで利用者数を伸ばしてきています。
審査は土日祝日でも行っており、ローンでの乗り換えを考えている方は検討してみてはいかがでしょうか。
評判の悪い理由⑤ 購入後のアフターフォローが不十分
ガリバーは全国の各店舗で販売を推進していますが、WOW!TOWNやガリバーアウトレットなどの大型販売店以外の店舗では、アフターフォローが不十分という評判があります。
アフターフォローが不十分な理由としては、WOW!TOWNやガリバーアウトレットなどの大型販売店以外の店舗では、買取のスタッフが多く、販売に強いスタッフが少ないためです。
また、整備工場を併設してないため、修理時の作業に時間がかかるというデメリットもあります。
もともとガリバーは買取専門で急成長してきた会社であり、買取が事業の柱です。各店舗では販売に力を入れていますが、買取と販売の両立はよほど熟練したスタッフでなければ難しく、可能とするスタッフが少ないという現状があります。
大型販売店で直接販売できる車は高価買取
ガリバーはWOW!TOWNやガリバーアウトレットなどの大型販売店や、SUV専門のBrat、軽自動車専門ガリバーミニクルなどの車種別専門店で直接販売できる良質な車は他社よりも高く買い取ります。
良質な車とは、走行距離が少ないとか内装や外装の状態が綺麗な車です。
ほとんとどの買取店では買い取った車をオートオークションで売却するため、オートオークションの相場を基準とした買取金額となります。
ガリバーは自社の大型販売店で直接販売するため、流通コストを削減し自社の販売価格を基準とした高値での買取を実現しています。
また、ガリバーは輸入車専門店『LIBERALA』を活用することにより、高額輸入車の高価買取にも力を入れています。
高額輸入車は相場を把握するのが難しいため、一般の買取店では高値を出しづらいです。その点、ガリバーでは自社で直接販売することで、他社よりも高値の金額提示を可能としています。
実際、良質な高額輸入車の買取では50万円程度も他社より高いという事例もあります。
ガリバーの販売台数は順調に伸びており、在庫を確保するために需要に合う車種は特に高い買い取りを行っています。
ガリバーの平均年収は434万円
ガリバーの直近の有価証券報告書(2019年2月期)によると、従業員の平均年収は434万円となっており、上場企業の平均年収620万円(上場企業1,893社の平均年間給与 2018年東京商工リサーチ調べ)に比べると低めです。
ただし、ガリバーは平均年齢が31.6歳と若く、世代別で見るとそれほど安くはありません。
むしろ、若い人でも実績を出す人は、店長や工場長などの要職に抜擢され、年収も600~700万円となるなど、他社よりも高くなります。
実力主義の給与体系といえます。
新しいサービスを生み出す企業風土
ガリバーには、常に新しいサービスを考え、生み出すという企業風土があります。
長期間の10年保証、個人売買を仲介する『ガリバーフリマ』、定額で車を何度でも乗り換えられる『NOREL(ノレル)』などのサービスは業界に無かった新しいサービスです。
最近では、個人間のカーシェアリングを仲介する『GО2GО』というサービスも開始しています。
また、中古車買取販売企業でありながら「攻めのIT経営銘柄2017」に選ばれるなど、ITを積極的に活用した企業運営を行っています。
Iotを活用した新しいサービスも検討しているということで、中古車業界を変革していく意気込みがあります。
さらに、アメリカ、オーストラリア、ニュージーランドでの海外事業についても積極的に投資しており、グローバル事業を加速しています。
近年は、車に興味が無い人も多数入社しているとのことで、中古車業界という枠にとらわれれず新しいことにチャレンジしたいという社員が多いとのことです。
新しいサービスを生み出しながら、業界を盛り上げていきたいという人には適している環境と思います。